環境DNAに関する取り扱いを開始いたしました(2020年6月1日)
環境DNA技術は、河川水や海水などの環境水を用いた生物調査手法で、既存の目視や採取などによる生物調査を補完し、また、遺伝情報など新たな情報を付加できる可能性を秘めた技術として、昨今注目を集めています。
この度弊社では、環境DNAの受託解析の取り扱いを開始いたしました。
本技術により、既存の生物調査では得られ難い有用な生物分布情報等をお客様に提供できると考えております。
また、環境DNA技術を用いた今後の生物調査の技術発展に貢献するため、独自研究等も継続してまいります。
環境DNA解析の実施例
● | 湖沼や河川水を用いた外来種等や有害種の有無確認 | |
特定の種をターゲットにしたプライマーを作成し、リアルタイムPCRによりDNA存在量を定量します。 | ||
● | 河川水や海水を用いた魚類種の網羅的解析 | |
魚類共通のプライマーを用いて増幅したDNA断片を超並列シーケンサーにより、網羅的に解析します。 | ||
● | 地下水や土壌を用いた微生物群集解析 | |
細菌や古細菌などの共通プライマーを用いて増幅したDNA断片を超並列シーケンサーにより、網羅的に解析します。
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(1) | ご依頼方法 | |
●お問い合わせ:まずはお気軽にお問い合わせ下さい。 〔お電話でのお問い合わせ〕098-934-7020 〔FAXでのお問い合わせ〕098-934-7021 〔メールでのお問い合わせ〕 このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
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●お見積りの作成: ご相談内容に応じて納期、料金等を御見積りします。
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●内容の調整: ご依頼内容を踏まえ、弊社担当者から検体採取から分析結果報告までの一連の流れについてご連絡をいたします。
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(2) | 分析の流れ(種特異的分析のケース) | |
●検体採取・輸送 ・お客様にて採取・輸送、もしくはご要望に応じ弊社職員が採取・輸送も承ります。お客様にて実施される際は、注意事項等をあらかじめご連絡いたします。 |
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●水試料のろ過 ・弊社分析室にてろ過を行います。弊社ではグラスファイバーフィルターを用いた吸引ろ過法を採用しております。 |
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●DNAの抽出 ・ろ過残留物から、DNAを抽出します。弊社ではDNeasy Blood&Tissue Kitを用いた方法を採用しております。 |
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●DNAの増幅(リアルタイムPCRによる) ・種特異的プライマーを用いてDNAの増幅を行います。弊社では「Applied Biosystems StepOnePlus Real Time PCR System」を用い、リアルタイムPCRによる分析を行います。 なお、新たなプライマー設計が必要となってくる対象種については、別途ご相談となります。 |
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●解析結果の報告 ・対象種の有無判定結果に加え、「Applied Biosystems StepOnePlus Real Time PCR System」より出力される波形データ、また定量データをご希望される際は、サンプル中のDNAコピー推定数も併せてご報告いたします。 |
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(3) | 弊社実績 (2020年5月段階) | |
・儀間川総合開発事業環境調査業務委託(H30) 内容:特定外来生物であるウシガエルを対象とし、環境DNAを用いた在不在判定を行いました ・第2回環境DNA学会神戸大会にてポスター発表 「環境DNA中に対象DNAが微量しか含まれていない際の、より厳密な在・不在判定のための検討」
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(4) | 資料 | |
環境DNA調査・実験マニュアル 一般社団法人 環境DNA学会(外部サイトへリンク) |